振替休日を取ると時間外労働にならない?振替休日の正しい運用方法


 11月30日に、名古屋にて日本旅行業協会様において、旅行業協会の働き方改革のセミナーを担当させていただきました。旅行業界は、土日に添乗に行く機会が多く、所定休日が土日の場合には、振替休日の規定を就業規則に定めて、割増賃金や時間外労働を抑制している会社も多いと思います。その取扱いについて誤った運用をしていることもあるようなので、QA形式にまとめました。


Q1:当社は、日曜日及び土曜日の週休2日制ですが、土日に出張に行った場合には、就業規則に振替休日の規定があります。翌週以降に振替休日を取った場合、割増賃金は必要ないでしょうか?


A1:ご質問の場合、振替により土日が労働日になり、この週の労働時間は、法定の週40時間を超える労働時間になると思います。週40時間を超えた時間について2割5分増以上の割増賃金の支払いが必要です。そして、時間外労働なので36協定の計算にも入れないといけません。



Q2:振替休日を取れば、時間外労働にならないと思ったのですが、良い方法はないでしょうか?


A2:法定の週40時間を超えないようにするには、同じ週(就業規則に起算日の定めがない場合には日曜日)の労働時間を少なくする必要があります。同じ週に振替休日を取得するか、変形労働時間制を採用して、対象期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間以内にする方法等が考えられます。


Q3:振替休日を翌月以降に取得することがあります。取得期限はあるのでしょうか?


A3 :通達(昭和23・7・5基発第968号、昭和63・3・14基発第150号)において「振り替えるべき日については、振り替えられた日以降できる限り近接している日が望ましい」とされていますが、期限は定められてはいません。ただし、賃金計算期間を跨いでしまう場合には、一度125%を支払、振替休日を取得してから100%を控除しないと労働基準法24条の賃金全額払いに違反することになります。そのため、実務的には、同じ賃金計算期間内に振替をするようにしたほうが良いと思います。


 振替休日について、正しく運用しないと知らない間に賃金未払いや36協定の上限を超えている場合もあります。以下をチェックして、必要により就業規則や運用を見直しましょう。


  ○振替休日を行う場合に必要なこと

  ①就業規則に振替休日の規定があること

  ②振替休日の特定

  ③振替休日は、できるだけ近接した日が望ましい

  ④振替は前日までに使用者が通知

  ⑤振替休日により働いた日を含む週の労働時間が週法定労働時間を超えた場合には、

   時間外労働となるので、割増賃金の支払が必要





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