労働時間の状況と労働時間の違いは?

 

明日から3連休ですね、週末は朝ランをして、決算や事業プランの見直しをしようと思っています。


 さて、4月の労働安全衛生法改正により、長時間労働やメンタルヘルス不調により、健康リスクが高い労働者者を見逃さないため、医師の面接指導が確実に行われるよう、管理監督者やみなし労働時間制の労働者も含めて、「労働時間の状況の把握」が義務になります。


 わかりにくいのが、労働基準法の「労働時間の適正な把握」と労働安全衛生法の「労働時間の状況の把握」がイコールではなく、「労働時間の状況の把握」は「労働時間の適正な把握」と比べて、対象者や労働時間の範囲がより広くなっているところです。


 〇労働基準法の「労働時間の適正な把握」

 労働基準法では、労働時間、休日、深夜業等について規定を設けていることから、使用者には、労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務があるとされています。


 そのため、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置 に関するガイドライン」において、「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる」ことになっています。


 でも、このガイドラインでは、管理監督者やみなし労働時間制が適用される労働者は対象外となっています。


 〇労働安全衛生法の「労働時間の状況の把握」

 労働時間の状況の把握とは、いかなる時間帯にどのくらいの時間、労務を提供しうる状態にあったかという概念とされています。労務を提供しうる状態なので、 退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない管理監督者や事業場外のみなし労働時間制の労働者のように、労働時間かどうかはわからない時間も含まれます。


 〇労働時間の状況の把握方法

 先日のブログにも掲載しましたが「基発1228第16号労働安全衛生法の解釈について」

の問8に、労働時間の情報の把握方法が記載されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html


問8の回答抜粋

「労働時間の状況の把握とは、労働者の健康確保措置を適切に実施する観点から、労働者がいかなる時間帯にどの程度の時間、労務を提供し得る状態にあったかを把握するものである。」

 事業者が労働時間の状況を把握する方法としては、原則として、タイムカード、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間(ログインからログアウトまでの時間)の記録、事業者(事業者から労働時間の状況を管理する権限を委譲された者を含む。)の現認等の客観的な記録により、労働者の労働日ごとの出退勤時刻や入退室時刻の記録等を把握しなければならない」


〇今後の対策

 労働時間の把握と労働時間の状況の把握はイコールではありません。でも、労働時間の状況の把握により、今までうやむやになっていた管理監督者の深夜業や自己申告のため払われていなかった残業代、みなし労働時間の実態の労働時間との乖離などの対策が必要になってきます。


 実態を把握しないと対策も講じることができません。法改正を会社の体制を整えるチャンスと捉え、働き方改革を企業の目標達成や強みをつくるための働き方改革にしませんか?



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