前回は、「対策の実施」方法を紹介しました。今回は、「ステップ4:効果評価、好事例の収集」です。
【PDCAサイクルのフロー】
ステップ1:現状把握
ステップ2:目標設定と対策の検討
ステップ3:対策の実施
ステップ4:効果評価、好事例の収集
1.強制力もある程度必要
対策検討のワークショップを実施しても、皆さん忙しくて自分の抱えている仕事を優先しないといけないため、対策の実施が進んでいないこともあります。人事評価制度も目標設定をして評価する機会がないと行動や改善につながりません。働き方改革の取り組みも自主性だけに任せず、取り組みの効果を確認する会議や研修等を、ある程度強制的に設定することで、対策の実施が進んでいきます。
2.成功事例の共有方法と実施結果の分析
例えば以下のような事例の共有方法が考えられます。事例共有会や会議では、実際に取り組んだ人が事例を発表して、良い取り組みの表彰をしたり、その取り組みを他部署に水平展開したりできるようにします。外部に発信することで、取引先や消費者、採用予定者への企業イメージの向上にもつなげることもできます。また実施結果は、うまくいっている部分は変えない、うまくいっていない場合もう少し継続する、もしくは違うことをする等、実施結果を振り返ることが重要です。
【成功事例の共有方法】
○事例共有会と表彰の場を開催する。
○会社全体、管理職会議、部門等の会議で事例を共有する。
○内部イントラや社内報に掲載する。
○外部に発表する
(例:「厚生労働省:働き方・休み方改善ポータルサイト」への事例掲載、自社企業HPに掲載する)
○内部イントラや社内報に掲載する。
*働き方・休み方改善ポータルサイトへの事例掲載は、労働局雇用環境・均等室に問い合わせ下さい。貴社に訪問して事例のヒアリングや事例原稿作成のお手伝いをしてくれると思います。
3.定着のためのリスタート
ステップ1からステップ4までの取り組みを定着させ、継続させていきます。成功事例を見ていると「1年目は半信半疑、2年目に多少効果を感じる、3年目で効果を確信できる」というように急に改善ができたのではないと感じています。社内での抵抗、失敗も必ずあったと思います。まずは、小さな成功体験を積み重ねながら、ステップ1からステップ4までの取り組みを定着させましょう。外部の専門家が支援することで、経営層と人事部門とのコミュニケーションギャップを解消しながら、その会社にあった方法で、働き方改革をより早く進めることができます。働き方改革の進め方についてお気軽にご相談ください。
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